セカンドハーベスト京都の活動報告
受け取った食品は人から人へ想いもつなぎます。ちなみにセカンドハーベスト京都(2HK)のロゴマークは寄贈者、受益者、2HKの三者をごはんでつなぐイメージで作られています。
               【 目 次 】
             1.事務局より
             2.理事長より
             3.お知らせ 
             4.先月の活動報告 
             5.ボランティア紹介
             6.編集後記
1.事務局より

 ゴールデンウィークも明け、日ごとに夏の気配を感じるようになってまいりました。
今年の夏は平年よりも暑くなるという予報が出ており、早めの暑さ対策が必要になりそうです。昨年の京都では、猛暑日・熱帯夜ともに50日を超え、「50&50」を達成するという、決して嬉しくはない記録となりました(大谷選手のような栄誉ある数字であればよかったのですが…)。気候変動の影響が、農作物の収穫量や水産資源に及ばないことを願うばかりです。

 

皆さまにおかれましては、どうか熱中症などに十分ご注意のうえ、健やかにお過ごしください。

2.理事長より

 セカンドハーベスト京都(2HK)が目指しているのは、困ったときに“すぐ近く”で食料支援を受けられる、そんな京都府を実現することです。そしてこの取り組みを支える最も重要なパートナーが、寄付や寄贈で支えてくださる皆さまと、各地で直接食料支援を行っておられるフードパントリー団体の皆さまです。

近年、より広く知られるようになった「こども食堂」は、京都府内でも200を超える団体が活動しており、すでに府内の中学校の数を上回っています。その背景には、「こどもを支援したい」「地域のつながりを深めたい」という多くの方々の思いがあり、今やこども食堂は「多世代が交流できる地域づくりの場」(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ代表 湯浅誠氏)へと進化しています。

一方、フードパントリーの現状はどうでしょうか。右は、私たち2HKが連携する団体の活動拠点です。
一見すると「京都市内だけで25ヶ所もあるのか」と思われるかもしれませんが、実際には、四半期に一度や年末のみ開催される団体も含まれており、まだまだ十分な支援体制が整っているとは言えません。

2HKが設立された当初、府内のこども食堂も今のフードパントリーと同様の水準にありました。しかし10年を経た今、冒頭にご紹介したように、その数も活動の幅も大きく広がっています。

私たちのもとには現在も、「何かしたい」「困っている子どもたちを支援したい」との思いを持ち、こども食堂の立ち上げについて相談に来られる方が後を絶ちません。その志は尊いものですが、支援のためのリソース――資金、食材、ボランティアなど――が限られている場合には、より効果的な支援の形を一緒に考える必要があると感じています。

限られたリソースであっても、工夫次第で、支援を必要としているご家庭に、必要な情報と食料を的確に届けることは可能です。私たち2HKとともに、そんな新たな支援の仕組みを共に創り上げていきませんか?

3.お知らせ

①2018年2月よりお世話になっております大倉産業物流倉庫において、セカンドハーベスト京都(2HK)の活動拡大に伴い、徐々に使用面積が増えてまいりました。このたび2025年6月より、従来の場所から倉庫入り口すぐの場所へと移転いたしました。

引っ越し前の新倉庫内部をパノラマモードで撮影

新倉庫は56坪の広さを有し、白米や玄米などを保管可能な定温倉庫(おおよそ10℃で管理)も利用できるようになりました。なお、保管量に関しては特段の制限なくご利用いただけます。

しかしながら、今年度は「こども支援プロジェクト」において支援対象世帯数を前年比20%増の1,200世帯とすることを決定しており、現状の倉庫面積では出荷量に対して不足が予想されております。今後の出荷は大きな挑戦となりますが、皆さまのお力添えなくしては成し遂げられません。どうか引き続きのご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

②政府による備蓄米の全国のフードバンク団体への提供が始まり、2HKでも受け入れを開始しております。第1便につきましては、ご希望のあったフードパントリー団体やこども食堂の運営団体の皆さまへ分配を完了いたしました。

第2便以降については、主に「こども支援プロジェクト」で活用する予定です。ただし、納品は10kg単位で行われるため、プロジェクトに適した5kg単位へのリパック作業が必要となります。総量6トンを手作業でリパックすることになりますので、多くのボランティアの皆さまのお力をお借りしたく存じます。ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。(右画像は京都ダルク様によるリパック作業の模様)

4.先月の活動報告

1.活動データ(2025年4月):寄贈受入量 3.3トン 分配量合計 5.0トン

◆食品寄贈企業団体(順不同敬称略):株式会社SCREENホールディングス

コストコホールセールジャパン株式会社 京都八幡倉庫店、安全農産供給センター

日本調味食品株式会社、株式会社Mizkan、明治ホールディングス株式会社、京都生活協同組合、生長の家 京都教化部、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社、カルゲン製薬株式会社、株式会社生種農園、株式会社老松、以上12事業所

◆フードドライブ協力企業団体(順不同敬称略):株式会社髙島屋京都店、株式会社平和堂フレンドマートMOMOテラス店、株式会社島津製作所、エニタイムフィットネス長岡京友岡店、南山城学園 グループホーム支援室、コープ桃山、コープパリティ、コープさがの、

コープ二条駅、コープ山科新十条、コープ宇治神明、コープ城陽、コープ男山、コープ醍醐石田、以上14団体事業所

◆個人寄贈者:2名 ◆フードバンク事業分配件数:52件 

◆食のセーフティーネット支援件数:13件

5.ボランティア紹介

 2HKでは年齢・職業・国籍を問わず、多様なバックグラウンドを持つ皆さまが活動にご参加くださっています。今回は、台湾出身の 李 亦眉(リー・イーメイ)さん にお話を伺いました。

Q.自己紹介をお願い致します。

A:台湾で生まれ、ニュージーランドで育ちました。子どもの頃から日本の漫画やドラマに触れ、日本に興味を持つようになりました。ニュージーランドの学校では日本語の授業があり、自然と学び始めました。大学卒業後は外務省のJETプログラムに参加し、来日。山梨県庁でキ

ャリアをスタートした後、製造業、接客業、不動産、建設業など幅広い業界で15年以上にわたり経験を積んできました。現在は独立し、人材紹介事業を営んでいます

Q.2HKへはどうして?

A:大学時代にボランティア活動に参加した経験があり、日本でも何かできないかと考えていました。ただ、どのように関わればいいか分からずにいたところ、たまたまご縁があり、セカンドハーベスト京都の活動に参加することができました。


Q.普段2HKのどのような活動に参加されているでしょうか?

A:フードバンクの集配アシスタントとして、食品の受け取りや配送をサポートしています。また、庫内での分配活動にも携わり、必要としている方々へ食品を適切に届けるための仕分けや整理を行っています。


Q.活動に参加してみて良かったなぁと思えたことはあるでしょうか?

A:

食品ロスの削減に貢献できること、そして人や社会のために役立てることに大きなやりがいを感じています。

Q.リーイーメイさんにとって2HKの活動はどのような意味を持つでしょうか?

A:自分は“舞台裏で支える役者”のような存在だと感じています。セカンドハーベスト京都の活動は、表に出ることなく、京都の団体と静かに連携しながら、フードロス削減を推進しています。

一方で、学校への出前授業などを通して、その信念を次の世代へ伝え、日常では学べない社会経験を提供している点にも共感しています。

Q.最後に一言お願いします

A:現代は人と人とのつながりが希薄になりがちな時代ですが、セカンドハーベスト京都の活動は、あえて“見えないところ”で人と人を結びつけ、大切な価値を過去から未来へと受け継いでいると感じています。その一員として関われることを、心から嬉しく思っています。

6.編集後記

季節の変わり目のせいか、少し変わった風邪が流行っていたのでしょうか。普段から体調には気をつけていて、幸いコロナにもかからずにここまで過ごしていたのですが、気がつけば10年ぶりに風邪をひいてしまい、なんと1週間も引きずってしまいました。皆さまもどうぞご自愛くださいね。

さて2HKは今年度も新たな挑戦に向けて歩みを進めています。これまでも、いくつもの困難をなんとか乗り越えてきましたが、体調が万全でない時には、どうしても気持ちが弱くなりがちですね・・・。それでも、決算処理や監査も無事に終わり、現在は年次活動報告書(アニュアルレポート)の作成に、ボランティアのデザイナーさんとともに取り組んでいます。6月には皆さまのお手元にお届けできる予定ですので、ぜひご覧いただければ嬉しいです。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。  澤田

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